ふと座れたとき。
温かい飲み物をひと口飲んだとき。
窓を開けて、少しだけ風が入ってきたとき。
子どもが笑っているのを見て、
ふっとこちらも笑ったとき。
そんな何気ない時間があります。
その瞬間は、
特別なことだとは思っていません。
ただ、
一日が流れていく中の、
ほんの小さなひと場面として過ぎていきます。
何かを終えたわけでもない。
問題が解決したわけでもない。
やることがなくなったわけでもない。
そのあとには、
またいつもの時間が続いていくこともあります。
それでも、
その一瞬だけは、
少し呼吸が深くなっていたように感じることがあります。
そのときには気づかなくても、
あとから思い返したときに、
「あの時間、少し楽だったな」
そう感じることがあります。
特別ではない時間の中にも
心地よさというと、
何か特別な時間を思い浮かべることがあります。
ゆっくり過ごせた休日。
好きな場所へ出かけた日。
まとまった時間が取れた日。
もちろん、
そういう時間にも心地よさはあります。
でも、
毎日を振り返ってみると、
もっと静かなところにも、
小さく残っていることがあるように感じます。
ほんの数分だったり。
言葉にもならない感覚だったり。
そのくらい小さなものだから、
その場では通り過ぎてしまうこともあります。
だから、
無理に増やそうとしなくてもいいのかもしれません。
集めようとしなくてもいいのかもしれません。
「もっと心地よく過ごさなきゃ」
そう思わなくても、
ほんの少し呼吸がゆるんだ時間は、
もう日々の中にあったのかもしれません。
心地よさは、
特別な日にだけ訪れるものではなく、
忙しい毎日の中にも、
気づかないくらい静かに、
残っているものなのかもしれません。

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